ラグビー・ワールドカップ、準々決勝実況!|最大限の感動ありがとう

ラグビー・ワールドカップ、準決勝実況!

🏉日本との対戦成績が1:1、一次リーグの日本の戦いぶりから、決勝トーナメントでの日本は容易ならずと見る南アの警戒ぶりは前稿で書いただ。本稿では、試みにハーフタイムに振り返って前半を、試合終了後後半を「実況記述」するとしよう。

南アフリカは屈強なFW陣とバックス陣の多彩な展開力で、1次リーグでは27トライを挙げ、出場20チーム中トップという圧倒的な攻撃力を見せた。日本は直近の9月の対戦で7;41と苦杯を喫しているが、磨き上げてきた2人がかりのタックルと素早い連続攻撃で雪辱を狙っている。

前半、南アフリカのキックオフで始まる。日本は自陣22メートルラインの内側から、田村優が松島幸太朗へのキックパスを送る。意表をつく攻撃だ。戦いは日本陣内で進み、3分、南アはマイボールスクラムを押して、ファフ・デクラークからパスを受けたマカゾレ・マピンピが左隅に飛び込んでトライ。両軍初トライは南アが挙げる。コンバージョンゴールは外して55点、南アが先制する。

9分、南アはハーフウェイライン付近のスクラムからのボールをハンドレ・ポラードがハイパント攻撃、日本がキャッチして反撃するや南アのテンダイ・ムタワリラが稲垣啓太に対し危険タックルを犯しイエローカード。10分間の一時退場。

一人を欠く南アは堅い守りを固めて日本の連続攻撃を防ぐ。日本が押し気味に試合を進めるなか、19分、南アがスクラムで反則、日本はPG(ペナルティーゴール)を選択し田村優が決めて3点、3:5とする。

そのまま一進一退のゲームが展開する。めまぐるしく攻守が入れ替わり、34分、日本は自陣22メートルライン付近のマイボールラインアウトを南アに取られる。勢いを駆って南アは左バックスラインに展開して日本ゴールに迫るが、ノットリリースザボールの反則。日本はキックで陣地を挽回し、ピンチをしのぐ。

🏉目立ったのは日本が自陣内でのマイボールラインアウトでしばしばピンチが連続したことだ。他方南アはゴール寸前での反則が目立ち、日本への警戒心が焦りに出たかのようだ。モールからダミアン・デアレンデが抜けてゴールポスト左に飛び込みトライか思われたが、「ノット・リリース・ザ・ボール」の反則でワントライをフイにしたのはその例だ。。日本3:5南アで前半が終わる。

思えば、フィジカルで押しまくる南アとテンポの速い攻撃を仕掛ける日本はプレイスタイルが両極端だ。前半は両者なかなか決定的なトライを取るまでに至っていない。南アのディフェンスは強い。接触後日本が下げられる場面も目立つ。

後半に入るや、3分、日本のコラプシングの反則でペナルティーゴールを選択した南アはハンドレ・ポラードが決めて3点を追加、日本3:8南アフリカ。後半8分、日本は自陣22メートル付近でのマイボールスクラムで手痛い反則。南アはペナルティーゴールでさらに3点を追加した。日本3:11南ア。

後半23分、日本は危険なタックルで反則を取られ南アはハンドレ・ポラードがペナルティーゴールを決めて3点を加える。日本3:14南ア。

🏉この辺りで潮目が変わった。南アの猛攻が始まる。ドライビングモールで日本のディフェンスを崩しながら攻め込む状況が多くなる。
後半25分、南アはハーフウェイライン付近のマイボールラインアウトをキャッチ、ドライビングモールで日本のディフェンスを押し崩す。そのまま日本22メートルライン内まで押し込み、モールから出たボールをファフ・デクラークが強引にゴールポスト下に飛び込みトライ。ハンドレ・ポラードがコンバージョンゴールも決めて7点を追加。日本3:21南ア。

その後は日本は戦意を喪失、後半29分、日本はまたも相手22メートル付近のマイボールラインアウトを奪われ、攻めまくられる。最後はウィリー・ルルーからのパスをマカゾレ・マピンピがタックルを凌いで左隅にトライ、トドメの5点を追加する。コンバージョンゴールは決まらず、日本3:26南ア。

🏉歴史的な決勝トーナメントの初戦はこうして終わった。世界の壁は厚い。この敗戦が残した教訓と経験則は大きく重い。世界クラスのラグビーを初めて観たある人はサッカーがひ弱に見える、とため息をついた。それはそうだ、男性それも琴奨菊クラスの巨漢がもろにぶつかり合う壮絶なスポーツ、女性上位でどこかなよっている巷の風潮が、ラグビーの粗野と豪壮で果たしてどう靡(なび)くか、ここは見所だ。

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