河野太郎の英語力がすごい|英語力が国政に与える影響力を検証しよう

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河野太郎さんの場合

 

内閣改造で大臣が入れ替わりましたね。政治好きでないと、あまり気にならないんだけれど、今度はおやっと思ったことがあった。例の英語のうまい河野太郎さんが外務から防衛に移動になったことです。

 

日本人は英語が余りうまくないというのは世間の常識、とくに国際的な場ではどうもそんな評判が高いというも変だが、そんなことになっている。大臣ともなるとひどい話で、ひと言も喋れない大物《、、》が肩越しに後ろの通訳に話をする図が大方で、それがいいんだななどとさえ云う。

 

河野太郎さんはそんなイメージをがらっと変えましたね。見事な英語で当意即妙、通訳なしで先方と直に話し込む姿は役者なら「音羽屋っ」と声が掛かる風情でした。確かアメリカの大学を卒業しておられる筈だから当然と云えば当然なのだが、この人はひと味違う。

学歴が似たような代議士は万といるが、現に英語で先方とサシで語れるサムライはいないものです。筆者は外務畑だからよく知っている。そこのところが、河野太郎さんは違うと云っているのです。

 

防衛が大事なのはよく分かります。直近の大臣を外した安倍さんの眼は高い。だか、その後釜に据えるために河野さんを外務から外したのは頂けない。防衛にはほかに人材がある。それに英語を駆使することが絶対条件ではありませんね。安全保障問題は日本語でもしっかり語れる。通訳に練達の者を雇えば、肩越しでも構わない。言葉のアヤで先方を説き伏せようなどの余地は防衛にはありませんから。

 

ところが外務ではまさに言葉の巧拙が決め手にさえなるのだから、英語で口八丁な大臣は宝です。河野さんの英語に台本は一切ない、その場の雰囲気で押したり引いたり、先方の顔色を見る余裕さえ見える応対振りです。応対ばかりではない。討論、議論がしっかりできる。それがお互いの信頼感を築く心理的効果を生む。いいことずくめです。だから、河野太郎さんを外務から外したのは安倍さんの大失策でした。

 

昔から日本は外交が下手だと云われてきました。日本人が英語が下手という評判と相似していて面白い。外交ベタには日本人の国民性もあるでしょうが、確かに英語の不器用さもあった。外務大臣は商社なら渉外担当専務のようなもの、商売の出来不出来に直に関わる要職です。駆け引きに長けた人物が当たるのが当然でしょう。駆け引きには言葉をどう操るかが鍵ですね。

 

安倍さん、河野太郎さんを外務から外したのは千慮の一失ですよ。

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