日本女子卓球、世界卓球で頂点を狙う|いよいよ決戦の時が来た!

日本女子卓球!

いまうなぎ登りの卓球人気、男女ともに世代交代が進んで来年に迫った東京五輪で世界制覇を策している。

1950年代、日本は卓球王国だった。荻村伊智朗に代表される日本の速攻卓球は、ハンガリー、イングランド、ルーマニアなどの欧州卓球を抑えて世界に君臨していた。のちに時の周恩来首相の英断で中国がこのスポーツを国技として採用、日本からコーチを招いて振興に努めて伝説的な「前陣速攻」を開発した。荘則東らの前陣速攻は瞬く間に日本から卓球王国のタイトルを剥ぎ取った。

それ以来、中国卓球の王座は揺るがない。男女ともにほぼ完璧に卓球と云ふスポーツのヘゲモニーを握っている。この数年、確かに日本は若手の進出で中国を脅かしてはいるが、データを見る限り中国の王座は揺るいでいない。

今回の世界卓球団体戦は、来年の東京五輪を控えて力をつけている日本がどこまで中国を追い込めるかが試される場だ。男子は張本智和、女子は伊藤美馬の二人に代表される若手株の働きがどこまで結果に結びつくかが注目される。

11月9日、男子は強豪ドイツと韓国を連破して決勝に登り詰めたが、中国に3対0で完敗した。ダブルスの吉村・丹羽組は中国の梁靖崑、許●(=日へんに斤)組の前に沈黙、一勝を挙げると期待された張本も樊振東に0−3押し切られた。今大会で銀に終わった男子は、明らかに中国との間に実力差が見える。

女子はオーストリア、米国と抜き、前日に強豪ルーマニアと韓国も破って明日の決勝に中国と戦う。カットの佐藤瞳を控えに残し、石川佳純、伊藤美馬、平野美宇の三本柱で戦っている。いずれも安定した球捌きで中国戦も大いに期待できる。とくに伊藤は10月のドイツ・オープンで苦手の孫穎莎に4−1で勝利していることから、日本女子が中国を手こずらせる可能性は相当高い。

怪童と云はれる張本智和は16歳、ここに来て伸びが横ばいの気配だ。年齢相応のフィジカルで総体的に筋力に恨みがあり、とくに下半身に更なる充実が期待される。大いに研究されることもあって、弱点とされるフォアハンド側を攻められてペースを崩すことが多いが、閃光のようなバックハンドはますます威力を上げている。持ち前の負けず嫌いは変わりなく、全体のパワーアップが図れれば、広言する東京五輪の金メダルもあたら夢ではない。

さて、明日の団体女子決勝戦だが、好調の伊藤はよし、平野は前回五輪でも苦い思い出を断ち切る意味でもハリケーン振りを発揮しようから、カギは石川の出来ということに。大いに期待できる試合になろう。

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