アメリカの新型コロナウイルス感染者にヒスパニックや黒人が多いわけ

アメリカの保険制度の欠点が露呈!

⭐️2020年4月10日現在新型コロナウイルスの感染者の数はとんでもないことになっています。アメリカのジョンズホピキンズ大学の統計によると今日現在世界の感染者数はなんと 1,612,646 人。 アメリカに至っては 感染者 466,299 人となっています。これはとんでもない数字ですね。 2位のスペインは 157,022 人です。 3倍です。 この圧倒的な数字は何を意味しているのでしょうか。

死者に至ってはアメリカの死者の数は 16,686 人。ニューヨーク市だけで 5,150 人もの人がなくなっています。そのニューヨークで興味深いのはヒスパニックと黒人の割合が異常に多いという現実です。

ニューヨーク市でヒスパニックの人口は人口の29%を占めていますが、死者となると34%がヒスパニックとなっています。 黒人では人口の22%であるにもかかわらず、死者の割合は28%となっています。 なぜこのようなことが起こっているのでしょうか。

⭐️私はニューヨーク市に8年ほどすみました。その経験から、なぜこういう状況になるのかが分かるような気がします。

🇺🇸まず考えられるのが貧困です。私もニューヨークにいた頃は修行中で貧困のど真ん中でした。一般的にアメリカ人の10%近くは健康保険に入っていないと言われます。つまり10人に一人は入っていないのです。これは平均値なので、ヒスパニックや黒人の多くは健康保険に入っていないと推測されます。私も当時は健康保険に入っていませんでした。健康保険は非常に高く4人家族だと1ヶ月に1000ドルはするでしょう。貧しい人間にはとても払える金額ではありません。大企業で働いている人間は会社を通して保険に入れますが、バイトレベルの仕事では保険に入る余裕はないと思います。

その他、違法移民も多いのです。特にヒスパニック系が多いです。アメリカには1000万人以上の違法移民がいると言われます。実に国民の30分の1です。彼らももちろん健康保険はありませんし、見つかると思って医者には行きづらくなります。

私もニューヨークの時は医者に行く金がないので、病気の時は薬局に行って安い薬を手に入れてただひたすら寝ているしかなかったのです。今でも覚えていますが、ある時気分がとても悪くなり、何日も苦しんでいた時がありました。どうにかしたかったので、ある日本人の医者に行ったのですが、診察ではなくただ症状を伝えて話をするだけで100ドルを請求されました。当時の私にとっての100ドルは大変な金額です。弱者をいいように扱うこの医者に激しい憤りを覚えました。でもアメリカでお金がないということはこういう扱いを受けるということなのです。

私の推測ですが、多くのヒスパニックや黒人は気分が悪くなっても医者に行かなかったと思います。行けば数百ドルの請求がすぐに発生します。救急車も向こうは民間の企業がやっているので、保険がないと、一回頼めば下手すると20万円ぐらい請求されます。相当悪くなるまで行けなかったと思います。悪くなって、どうしようもないレベルに達したところで病院に担ぎ込まれてもおそらく助かる見込みはないでしょう。

🇺🇸もう一つ考えられるのが「マスク」の文化です。現在はテレビを見ても欧米の人たちもマスクをしていますが、基本的に欧米ではマスクをしません。そういう文化が今までありませんでした。

今回の新型ウイルスの件に関しても、急激な感染が起こっているのはマスクの文化が伝統的にない欧米です。欧米の人たちはマスクをしているアジアの人たちを見てあざ笑っていました。そのツケが間違いなくあったと私は思います。2002年のSARSの時にも私のいるトロントの飛行場で日本人の観光客が列をなしてマスクをしているのをバカにするような記述がありました。

通常のマスクは菌を吸い込むのを防止するのに有効とは言えないと言われています。でも、マスクは間違いなく口から出る飛沫感染の予防にはとても効果的だと思います。口からの飛沫を消し去ることでかなりの伝染を防ぐことができると思います。

アメリカではマスクに対するかなりの偏見があるので、現在でもマスクをしない人間は相当いると推測します。ましてや、貧乏なヒスパニックや黒人は生活を維持していく余裕もないわけですから。マスクをしている人は限定されると思います。彼らは日金を稼ぐために毎日肉体労働をするしかありません。その仕事の現場でもマスクをしている人が限定的だと、感染が爆発的に大きくなる可能性は大です。

⭐️どの国でも言えることですが、特にアメリカではお金がないと生活はとても厳しくなります。海外ではなかなか保険に入ることができないかもしれません。オススメは日本で旅行者保険に入っておくことです。一年ごとの更新ですが、金額もかなりリーズナブルですし、海外で健康保険がないというのはあまりにも危険です。アメリカで永住権を取るまでは私もこの旅行者保険に頼る結果となりました。

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