日本にいると宗教の話をするっていうのはなかなかないでしょうね。
ただ、海外に行ってみると様々な宗教に直面することを知っておいた方がいいでしょう。
特にアメリカやカナダなど移民でできた国は実に複雑です。
私が知る限りでは、若者の間ではそれほど信仰心が強い人間は稀だと思います。でも、仲間や恋人にしても宗教の違いが自分の人生に影響を及ぼすことがあるので、その点は理解しておいた方がいいでしょう。
今日はアメリカ、カナダの宗教分布をまとめてみました。移住をする上でこれを知っておくことは重要です。
アメリカとカナダの宗教分布
アメリカとカナダは、隣接する国でありながら、その宗教分布には共通点と違いがあります。歴史的背景、多文化主義、移民の影響などがそれぞれの宗教的景観に大きく影響を与えています。以下に、両国の主要な宗教分布を比較してみましょう。
アメリカの宗教分布
アメリカは世界でも宗教的多様性が高い国の一つでありながら、歴史的にキリスト教が主要な宗教となっています。
- キリスト教(約63%)
キリスト教徒が国民の大多数を占めており、その中でもプロテスタント(約40%)とカトリック(約21%)が主流です。プロテスタントはさらにバプテスト、メソジスト、ペンテコステ派など多くの宗派に分かれています。 - 無宗教(約29%)
アメリカでは近年、無宗教層(無神論者、不可知論者、自分を特定の宗教に属さないとする人々)が急増しています。このグループは、若い世代や都市部で特に多く見られます。 - その他の宗教
ユダヤ教(約2%)、イスラム教(約1%)、ヒンドゥー教(約1%)、仏教(約1%)など、多くの移民によってもたらされた宗教も一定の割合を占めています。 - 地域的な特徴
南部では保守的なキリスト教徒(特に福音派)が多く、宗教が政治や社会の価値観に強く影響を与えています。一方、西海岸や北東部は無宗教や多宗教が浸透している地域です。ここが大事なところですね、トランプ氏が選挙で勝ったのはほとんでがアメリカの内陸です。ニューヨークやロスなどの地域は反トランプが多いです。この点はもう少し掘り下げてみます。
カナダの宗教分布
カナダもアメリカ同様、多文化主義と移民の影響を受けた宗教的多様性を持っていますが、宗教的にはアメリカよりも世俗化が進んでいます。
- キリスト教(約53%)
キリスト教徒が過半数を占めていますが、アメリカと比べてその割合は低くなっています。カトリック(約30%)が最大の宗派で、主にケベック州を中心に信者が多いです。プロテスタント(約20%)も存在しますが、アメリカほど支配的ではありません。 - 無宗教(約34%)
カナダでは無宗教層が急増しており、現在では国民の約3分の1を占めます。特に若年層や都市部で無宗教が主流となりつつあります。私のカナダの友人の中にもこういう人は多いです。「お前まじでこんなこと信じてるんじゃないよな・・・・」なんてあっからかんと言われたことがあります。 - その他の宗教
イスラム教(約4%)、ヒンドゥー教(約2%)、仏教(約1%)、ユダヤ教(約1%)など、多様な宗教が存在します。これらの宗教は、主に移民の増加によって拡大しています。 - 地域的な特徴
ケベック州はカトリックの影響が強い一方で、バンクーバーやトロントといった都市部ではアジア系移民の影響で仏教、ヒンドゥー教、イスラム教が目立ちます。
比較と特徴
- キリスト教の割合
アメリカではキリスト教徒が依然として多数派であるのに対し、カナダでは無宗教層が急速に増加し、キリスト教の割合は減少傾向にあります。 - 無宗教層の増加
両国とも無宗教層が増加していますが、特にカナダでその割合が顕著です。 - 移民による多様化
両国とも移民が宗教的多様性をもたらしており、特にイスラム教、ヒンドゥー教、仏教の信者数が増えています。
結論
アメリカとカナダの宗教分布は、キリスト教が主要宗教である点では共通していますが、カナダでは無宗教化が進み、世俗的な傾向がより顕著です。一方、アメリカは地域ごとの宗教観の差が大きく、特に南部ではキリスト教の影響が根強いです。両国とも移民が宗教の多様性を拡大させているので、宗教分布は引き続き変化し続けると思われます。
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