アメリカ移住が難しくなったのは事実!
実際のところ、みんなが移住したい国のナンバー1はやはりアメリカではないでしょうか。私は今色々カナダやオーストラリアの話をしていますが、なぜアメリカの話をしないんだ・・と思っている方もいると思います。
アメリカは確かに魅力のある国です、いろんな分野で世界最高のものが存在する国であることは事実です。でも、いろんな状況が重なって、移住となるとかなり難しくなったのは事実です。
ただ、言っておきたいですが、アメリカで永住権を得るのは、私がやった数十年前もかなり厳しかったということです。数十年前でもかなり難しかったので、今の現状は相当難しいと思います。
移住候補としてアメリカをあげなかったのはそういうところに原因があります。ただ、みんなが一番興味のあるアメリカのことに触れないのはどうかとも思うので、今回はじっくり掘り下げてみたいと思います。
当時も私がアメリカ人の職を奪わないという大原則がありました。アメリカ人を雇わないで、なぜこの日本人が必要かという理由を挙げなくてはなりません。この原則は変わらないと思います。あとでこの戦略について詳しく書きたいと思います。
結論から言うと、「アメリカ移住が難しくなった」のは事実ですが、単に一人の大統領だけが原因ではなく、制度・経済・政治・社会などの複合的な変化が重なった結果です。ドナルド・トランプの影響は確かに大きいですが、それは流れを加速させた要因の一つという位置づけです。
それでは、主な要因を整理してみましょう。
移民政策の厳格化(トランプ以降の流れ)
トランプ政権(2017–2021)は明確に「移民制限」を打ち出しました。これによって何が起こったかというと、◯ビザ審査の厳格化(特に就労ビザ)◯入国審査の強化(追加書類・面接)◯留学生ビザの審査強化 ◯「Buy American, Hire American」政策などが施行されました。
このことによって、通りやすかった人も落ちる、、という状況が生まれた感じがします。一度厳しくなった政策はそのまま制度として残りやすいと思います。
政策の原則は先ほども書きましたが、アメリカ人の職を奪わないという原則です。普通にアメリカの大学を出て、どこかの会社に就職したとしても、一定期間の就労ビザは取れますが、永住権となると違ってきます。その人物をアメリカ人を押しのけて雇わなくてはならない理由が必要です。これは簡単ではありません。同じ仕事ができるアメリカ人がいればそのアメリカ人を雇わなくてはならないのです。
就労ビザ(H-1Bなど)の競争激化
アメリカ移住の王道は就労ビザですが、ここがかなりのボトルネックですね。
昔は私の知り合いの中にもこのH-1Bを取得した人がかなりいました。私の周りには仕事柄アート系の人がこの種のビザを取得していました。写真家やデザイナーなどです。自国でまあまあ実績があればアメリカでのエージェントなどを介して取得していたようです。
これがなかなか取得が難しくなっているようですね。年間の枠が決まっていることに加え、他国の人たちとの競争、企業側もスポンサーになるのにかなり慎重・・などが理由のようです。
以前は、そこそこ自国で実績があればこのビザは取れていたわけですが、今は能・運・企業のサポートの3つが必要なようです。
永住権(グリーンカード)の取得難易度上昇
アメリカに行くと、みんなが目指すものはこれになるわけです。私がアメリカに留学で初めて行った時も、みんなが話題にするのはグリーンカードの話ばかりでした。
私の場合はもう数十年前の話ですが、当時からグリーンカードの取得はとても難しいと言われていました。当時から普通に大学を出て、就職しても、それがグリーンカードに結びつくことはまれでした。
以前にも何回もグリーンカードの取得に関する記事は投稿してありますので興味のある方は見ていただけると幸いです。
留学して卒業すれば、ある一定期間働けるビザがもらえます。そのあとは何もないので、自国に帰るかグリーンカードに申請するしかありません。申請をするとその結果が出るまで滞在はできるので、ここでまた時間稼ぎができます。
何が代わったかというと・・
◯ 審査期間が長期化(数年単位)したこと、◯ 国別枠の影響(特にアジア圏)、◯ 書類審査の厳格化 などが挙げられます。
私が申請した時もかなり難しかったわけですから、あれよりも難しいことを想像すると、どうやればいいか検討がつきません。
最も難しい書類
申請の種類は多岐にわたります。それこそ、日本での犯罪歴の調査から自分のレントゲンの写真まで含まれ、膨大な厚さになります。
中でも一番難しいのが、新聞広告です。アメリカの雇用主は有名新聞に求人広告を出す必要があり、誰か1人でもアメリカ人が応募してくると、その人を雇わなくてはなりません。自分以外にこの仕事に適任の人間はいないと証明するには、この方法しかないのです。アメリカ人の雇用を妨げないというのが根本的な条件です。
究極の方法はアメリカ人との結婚がありますが、これも審査は結構厳しいです。もちろん本当に好き合って結婚するなら問題ないですが、今までにも嘘の結婚が横行してきたので、かなり厳しく審査されます。実際に一緒に住んでいるのか、関係がどこまでなのかとか徹底的に追求されるので、まやかしの結婚であればまず間違いなくバレるでしょう。
以前にも書きましたが、向こうでガールフレンドを作ることは結構大事なんです。いざという時に助けてくれるかどうかということを考えると、笑い事ではありません。私の知り合いで、結婚で永住権を取った人間は多数います。
留学生ルートのリスク増加
以前は「留学→就職→移住」が王道でしたが…今ではそうではありません。 ◯ OPT(卒業後就労)の不確実性 ◯ H-1B抽選に依存 ◯ そして、なんといってもこの円安で学費の高騰はクレイジーです。アメリカの有名大学の授業料は年間1000万円にもなります。
留学が移住に結びつくことは確率的にかなり厳しくなってきました。
アメリカ国内の雇用保護の強化
アメリカでは常に自国民の雇用が優先されます。永住権の申請の時に最も考慮されるのがこの点です。申請の際の新聞広告の件などはその最たるものです。
特に景気悪化時や失業率上昇時には外国人に対する風当たりは強くなります。トランプ大統領が登場してからますます厳しくなったのはご存知の通りです。
社会的・政治的な分断
近年のアメリカはトランプ氏の登場で移民政策が政治の“争点”になっている現実があります。彼の登場でますます移民に対する賛成派と反対派・都市VS地方・政党対立などの分断がますます強くなっています。彼の在任中はよくなることはないでしょう。
セキュリティ・国際情勢の影響
テロ対策や中国との競争・国境問題なども争点になっている現実があります。審査がより厳格になったことは間違いありません。
生活コストの爆上がり(見落とされがちだが重要)
実は制度以上に大きいのがこれです。
◯ 家賃(NY・SFは月30万〜100万円)◯ 医療費(保険なしは破滅レベル)◯ 物価全体の上昇などに関しては私も書いていますが、まさに今のアメリカの物価高は異常です。普通の日本人では生活していくことは厳しいと思います。行ける人だけが行ける国になってしまった感があります。

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