志村けんさんが新型コロナウイルスで重症と言われてから僅か数日の死

志村けんさんとの思い出!

⭐️今日はこの話題を避けるわけにはいかないと思います。昨日志村けんさんがお亡くなりになりました。

幼い頃からドリフの大ファンだった私にとって彼の死は強烈なインパクトとなりました。いつもどこかにいると思った存在がもういないというのはきついものです。

私は写真関係のことをしていた関係上志村さんと一度お会いしたことがあります。その時のエピソードを今日は述べたいと思います。

写真をやっていると様々な人に会えるチャンスが巡ってくることは確かです。今からかなり前になりますが、あるお菓子メーカーの広告だったと思います。とにかく志村さんは大御所の方なので周りがとても緊張していたのを覚えています。

私にとっても憧れの方と会えるということでその緊張度と言ったら半端ではなかったのを覚えています。

⭐️あまりはっきりとは覚えていないのですが、志村さんはスタジオに入っていらっしゃってからしばらく椅子に座っていたように思います。誰とも話すこともなく一人で考え事をしているような感じでした。特に何かをしているわけではないのですが、オーラがこちらに伝わってきたのを覚えています。

スタッフによると志村さんはあまり撮影は好きではないとのことでした。これは正直なところ事実かどうかわかりません。本当は撮影がとても好きな方だったのかもしれませんが、私の方から声をかける勇気が当時はなかったのを覚えています。

スタッフ曰く「フィルムは2本ぐらいしか撮らせてもらえないよ!」ということでした。私も正直なところこれが事実かどうか尋ねてみたい気持ちだったのですが、話しかけられない何とも言えない雰囲気がスタジオ中にあったのです。

これはスタッフの言うことを信じておいたほうが懸命であると私は感じ、その方向性で私もその場の段取りをすることにしたのです。

⭐️ただです。フィルムが僅か2本というのは究極に少ない本数なのです。私の使ったカメラはFUJIの6×8というカメラです。連射できますがせいぜいブローニーサイズのフィルム1本で9コマほどしか撮れません。それが2本ということは僅か18コマしか撮れないということになります。通常撮影には100本以上のフィルムを持っていくのが常識です。デジタルと違ってフィルムがなくなればその時点で撮影をやめなくてはなりません。

当時は全てフィルムでの撮影です。今のようにデジタルであるならばかなり楽なのですが、撮影をしてもフィルムにちゃんと写っているかも分からないのです。現像をしてみて初めてその結果がわかります。よって、再撮だけは避けなければならないというのが鉄則でした。

写り具合を確かめるために数コマテスト現像というのをするのですが、それをするとなると撮れる写真の数はたったの15コマほどになってしまいます。多大の時間をかけてライティングをし準備した挙げ句の果てに撮影できる写真が十数コマというこの現実。こんな撮影は今までになかったですね。

十数コマでも十分!

⭐️撮影時間はものの15分ではなかったでしょうか。撮影を始めるとその時分かったんですね。最初のシャッターからもう決まってるんですね。彼の演技力は大したものです。その存在感、雰囲気全てパーフェクトでしたね。

あっという間の撮影でした。結局のところ、やはりフィルムは僅かの2本でした。2本撮った段階で私もOKを出さざるをえませんでした。僅かに十数コマしか撮ってないわけですが、間違いなく求めているものは撮れたのを覚えています。

⭐️ただただちゃんと写っていることを願いつつ、フィルムを現像に回したのです。テスト現像をして、本番を支持して、出来上がったのは僅か15コマほどの写真です。こんなに簡単な編集はありませんでした。

まさに衝撃的な撮影でした。これほど最短時間で、フィルムの本数が少ない撮影はこの撮影以後一度も経験したことがありません。

衝撃的な撮影は数ある私の撮影人生で特に思い出に残っている出来事です。志村けんさんには貴重な経験をさせていただいて感謝しております。 謹んでご冥福をお祈り申し上げたいと思います。 ありがとうございました。

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